ゆく。

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Quebec~Montrealの旅(1日目)

日本に帰国し落ち着いたので、今さらながら4月に訪れたQuebecとMontrealのミニ旅行記を書こうと思います。

 

 

 

トロントに残る期間もあとわずか。卒業旅行と称し、自身の貯金を寄せ集め4月16日~20日で貧乏旅行を行いました。もちろんホテルに泊まれるほどの予算はないので、宿泊はホテルではなくAir BnBを利用しました。交通機関は利便性と値段を考慮してVIA Railを使用しました。情緒を感じることのできる電車旅行が好きということもあり、初日こそ移動に10時間近くかかりましたが、そこまで苦痛も感じることなく楽しむことができました。ちなみにチケットは、オンラインで最安値で手に入れることのできるチケット代理店?のようなものを利用しました。

 

 

VIA Railの出発は朝6時40分。

まだ陽の昇らない5時ごろ、Uberを使ってUnion駅へ。Uberで相席になったお兄さんもMontrealへ友達を訪ねに行くようでした。「テストが来週あるけど行っちゃうんだ~」と話していたのを覚えています。

 

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VIAはこれまで使用したことがないので、とりあえず乗り口周辺で待機。行く先がフランス語圏ということもあり、駅員さんはフランス語と英語で挨拶をしていました。

ちなみにトロントのクラスメイトを見る限り仏語を流暢に話す方はほとんど皆無で、一応義務教育の一環として習うけれど、いわゆる日本人の英語に対する姿勢と似た印象を受けました。

 

駅員さんのチケットチェックを受け、いざプラットフォームへ。車両を探すのに少し手間取りながら、フランス語訛りの陽気な駅員さんに尋ね車内へ入ります。

 

座席はそこまで広くはありませんが、飛行機よりは余裕があります。窓側なら景色を楽しめますし、時々車内販売もやってくるのでお腹が空いても軽食でまかなえます。食堂車もあるようでしたが、私は利用しませんでした。

そういえば私が座ったところがたまたま緊急非常出口のある場所だったようで、出発前に駅員さんより説明を受けました。

 

Montrealには5時間後の11時57分に到着するので、それまでうとうと過眠を取りつつ、本を読みつつ。

 

そうこうしているうちにMontrealに到着し、トイレを済ませマクドナルドで昼食を購入。Montrealではマクドナルドの店員さんも仏語・英語の併用です。自分の順番を待っている間もフランス語が聞こえてくるので、「(レシートに書かれた)自分の番号を聞き逃したらどうしよう・・・」と少しドキドキしましたが、大丈夫。ちゃんと英語でも繰り返してくれるので心配はいりません。

 

さて、目的地のQuebecまでおよそ4時間。

 

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旅行のお供はカズオ・イシグロのNever Let Me Go。ずっと読みたくて、でも今回の電車旅行で読みたいと決めていたのでこの日まで手をつけなかった1冊です。今年は冬が長かったこともあり、まだ雪の残る景色に本書の哀しげな描写・物語がすごく合っていたように思います。

 

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車内はすごく空いていて、2席まるまる使用することができました。

 

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Quebecに到着し、今夜の宿までバスを利用・・・、しようにも乗車券を手に入れる場所が分かりません。ネットで検索しようにも私の検索能力が低過ぎるためなのか全く情報が出てこない・・・。仕方なく駅に居たおじさん3人組に話しかけて尋ねることにしました。

3人のうち2人は英語が全く分からない様子で、あとの1人の方が一生懸命カタコトの英語で説明、そしてパスが売っているコンビニまで案内してくれました。出身を尋ねられ、日本だと答えると「サヨナラ!」と答えてくれました。私も嬉しくなり「メルシー!」とご挨拶。旅行は一期一会がたまりません。

 

パスは購入できたものの外は大吹雪。気温は零下です。乗り場まで結構あるし、バスもすぐ来なさそう。荷物もあるし、仕方がない、タクシーを利用することにしました。一緒に並んでいたサラリーマンらしき男性に、「もしかしてシェルトンに向かったりしないよね?」と尋ねられました。カナダではタクシーだって相席しちゃいます。

 

10分ほど吹雪の中待ち、タクシーに乗り込みいざ出発。

 

「ここまで行きたいんです」と伝えようと思った矢先、なんと運転手さん英語が全く通じませんでした。私もQuebecに来るのだからフランス語を少し勉強するべきでした。5分ほどお互い思考錯誤し、私もGoogle Mapを見せようともしましたが、運転手さん高齢のせいか見方が分からない様子。とにかく運転手さんの言っていることがちんぷんかんぷんで、私もどうしたらいいかわからず必死に説明していると車は出発(笑)。

とりあえず低レベルのフランス語で「Je ne pas French!(フランス語、ハナセナイ!」と伝え、そこからは指を使って道を案内しました。言語が分からない障害をひしひしと感じながら、一方でこれも旅行の醍醐味。非常に面白い経験で、自分の持つ全てのスキルを引っ張り出し相手に伝えるという、コミュニケーションの楽しさすら覚えました。

運転手さんが角を曲がる前にもう一度確認してくれたので、合っていたらOui、間違っていたらNon、という風に伝え、お互いの努力あって無事宿に到着。

運転手さんは非常に陽気な方で、「フランス語ハナセナイ」と私のつたないフランス語に対する謝罪にも「Perfect! Excellent!」などと言ってくれました。私も場所に到着したことよりも運転手さんの親切と好意が非常に嬉しくて、「Excellent! Merci beaucoup!」と自分なりに感謝の意を伝えました。

 

 

宿は非常に可愛らしいお家でした。オーナーさんは60代くらいの、手作りアクセサリーを製作・販売するキュートなおばあちゃん。

 

色々と説明を受けたあと、ご飯を買いに出かけました。さすがに長距離の移動で疲れもあったし、天候も悪かったので、近場にあったお店でテイクアウトしお家で頂きました。

 

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ボリューミーでとても美味しい夕食を終え、その日は早めの就寝でした。